2023/04/03 11:28

「口から食べたい」想いを支える

「口から食べたい」想いを支える
「口から食べたい」想いを支える ご利用者様Aさん。 平常では口から食べることは困難でCVポート(中心静脈栄養)での管理となっています。 病院に入院中はリハビリテーションの時にお楽しみで食べる程度。ご本人は食べたい意思が強いのですが、コロナによる面会制限の中ではご家族も食べる姿を見られず、食べる楽しみを一緒に感じられないとの思いが募っていたそうです。 自宅に帰れれば一緒に食べる喜びを分かち合えるかもしれないとのご希望も強く、病院からの丁寧な申し送りを受けご自宅に帰ってこられました。 訪問看護、療法士によるリハビリテーションを通し、全身状態を管理しつつ少しづつ食べるサポートをしてきました。 クリスマスには「ケーキを食べたい」とのご本人様の想いをご家族から教えてもらい、身体に、そして嚥下に無理がないようにと準備をして食べてもらう日がやってきました。 入院中には味わえないクリスマス、「退院3ヶ月の頑張った記念日」としてご家族が素敵なお洋服を準備くださり、またケアマネジャーさんからは花束のプレゼントを差し入れてもらっていました。 そして何より、ご本人様が大好きなご主人に食べさせてもらえたことで、今まで見たことのないおふたりの笑顔が見られ、「美味しい」の言葉を聞くことができ、その場に居合わせた全員が笑顔となりました。 自由に食べることは叶わないAさんですが、自宅だからこそ準備できる物を用意し、ご本人だけでなくご家族様の想いを乗せて「口から食べたい」を支えていきたいと訪問看護師、療法士一同、日々取り組んでいます。